「医療従事者の不足は、世界中の国々が抱える課題ですが、最も憂慮すべきなのは、状況が悪化の一途をたどっていること。
これまでにない病気の型が確認されたり、新しいテクノロジーが導入されたりするために、医療現場では人材のリスキリング(再訓練)やスキルアップが常に必要ですが、その需要に供給が追いついていないことが事態の深刻化に拍車をかけているのです。」
「必要な高品質な医療サービスを提供する労働力が確保できているのは、世界の半分の国だけだと推定されています。
例えば、アメリカでは2020年には100万人の看護師が、日本では2025年には250万人の看護師が必要。インドでは医師や看護師が390万人以上も不足しています。」
「非感染性疾患(NCDs)と高齢者人口の増加に伴い、2030年には世界全体で新たに4000万人の医療従事者が必要になるとみられています。これはつまり、現在の医療労働力を倍増させなければならないことを意味します。
これだけの労働力を確保は、喫緊の課題であるとの認識で事態の改善を図らなければ実現の見込みはありません。早急に対策を講じなければ、2030年には医療従事者が1800万人不足すると予測されており、その結果、非効率的な労働によって年間5000億ドルのコストが発生するとみられています。
したがって、医師や看護師のみならず、ヘルスケア従事者を含めた医療業界全体の労働力不足を解消する対策が不可欠。設定されたタイムラインに従ってUHCの目標の達成を目指すには、非常事態として取り組む必要があるのです。」
もともと日本では医療従事者の不足が続いており、今後さらに悪化する見通しのようです。特にコロナで離職する医師看護師が急増しています。
一度現場を離れると進歩の早い医療についていけなくなるため復職はなかなか実現しません。
https://forbesjapan.com/articles/detail/38889 (世界中で深刻な医療現場の人手不足 求められる5つの対応策とは)
