「厚生労働省によりますと、日本で一般的に使われている注射器では、注射をした際により多くの薬液が針とシリンジの間に残る構造になっているため、特殊なシリンジを使った場合に比べて必要となる薬液の量が増えるということです。
このため、1つの容器から5回分のワクチンしか採取できず、容器に残ってしまった分は廃棄される見通しだとしています。
各国でワクチンが不足するなか、欧米に比べて供給されるワクチンを効率的に接種に使えないことに、国際社会から懸念の声が上がることも予想されます。」
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210209/1000060093.html (1つの容器から採取は5回分に)
注射器のサイズ問題は日本だけではありません。先に接種がはじまった国でも同じ問題が発覚し、それぞれ迅速に対応しはじめました。日本の対応が遅く「貴重なワクチンの破棄が長引けば、国際社会から非難されるでしょう。
国民からの目も厳しいものになるはずです。第一にワクチンを購入する原資が税金でありそれを直接的に破棄すると言うのですから。
現在も希望通りの量がなかなか供給されず不足しています。ワクチン購入だけでなく、ワクチンをマイナス70度前後の「超低温」管理できる冷凍庫の準備や充分な数の注射器の用意すらままならない国も多くあるのです。
WHOはすでに18日、不平等なワクチン接種政策の影響で、世界が「壊滅的な道徳上の失敗」に直面していると警告しています。
裕福な国でも昨年からの長引くコロナで国庫の中身は大きく減少、しかも去年の収入に対する所得税など各種税収も大幅にダウンしているはず。
その上で何とか国民全員に行きわたらせるためのワクチンは購入しなければならず、金銭的負担が大きい。ですから人道的な意味は分かっていてもまず自国民を助けないとならないので他国への援助はなかなか集まらないでしょう。
そうした中での対応の遅れ、長引くワクチン破棄はそうでない場合よりもより一層厳しいものになるはずです。
